挨拶

みなさん、こんにちは。

こちらのページご覧いただきありがとうございます。

一般社団法人日本食育HEDカレッジ/レスキューキッチンカー運営の
小守幸恵(ニックネームやちこ)です。

能登半島地震支援の担当を務めております。

なぜ、私が担当を務めているのか、自己紹介とともにお届けします。

  左:代表理事中村詩織右:小守幸恵・やちこ

自己紹介

私は石川県珠洲市出身です。

能登半島地震で甚大な被害があった場所で、今回、年末年始の休暇で帰省していたところ被災しました。

発災直後、インフラは寸断され、倒木や道路の崩落により一時孤立状態となりましたが、皆さまのおかげで、3日目にはなんとか道が通れるようになりました。

孤立状態から抜け出し、初めて街の情景を見た時の衝撃は今でも忘れられません。

私の慣れ親しんだ街は、津波や火事、家屋倒壊、道路崩落、土砂崩れなど、目を覆いたくなるような景色に変わっていました。

鼻歌を歌いながら幼馴染と自転車で走っていた通学路
言葉を失った光景

幸いにも我が家は倒壊せず、家の中で、父母祖母、近所の方と身を寄せ合いながら過ごしました。

頻繁に鳴り響く緊急地震速報に怯え、いつでも外に逃げられるように準備をしながら過ごす一日はとても長く、何度も何度も夢であって欲しいと願いました。

実家は畜産を営んでおり『能登牛』と呼ばれるブランド和牛を始め、130頭の牛を育てています。

この牛達ともにどう生き延びるか、必死で過ごしたました。

牛達は6日間水が飲めず、雪を集めて与えるのが精一杯でした。十分な水がない状態で餌だけを食べてしまうと病気になるので、餌もほとんど食べられません。

水が飲めず空腹の状態の牛の鳴き声を聞くのは本当に辛かったです。

発災から6日目に石川県庁より発電機が到着しました。

牛たちの水も確保できたことで、少し安心し8日目に一旦家族の待つ関東に戻ることができました。

関東へ戻る前に、立ち寄った避難所で身を寄せる友達に「また来るね」と告げたとき、どうしようもない虚無感に襲われました。

来て何をするのだろうか・・・
自分に何ができるんだろうか
能登はどうなってしまうのか
このまま能登を見守るだけでいいのだろうか


・・・そんなことを悶々と考えていました。

能登のために

「能登が元通りになるには、長い年月がかかる」そう言われています。

海底が盛り上がってしまったため今までと同じ漁ができない、
農業や畜産業も大変な被害を受けました。
お店なども多く閉店すると聞いています。
子供の学校を理由に能登を離れた方もいます。

能登はもともと過疎化が進み、高齢者が多い地域。

今回の震災で損害を受け、もう一度やり直すのは体力的に難しいと事業をやめる方も多くいらっしゃいます。

発災後、SNSで孤立状態を知った方が、栃木県から危険な道を通り、たくさんの支援物資を運んで来てくださった方がいます。
スーパーヒーローです。
来てくれたことが本当に嬉しくて、支援物資だけではなく、生き抜くための勇気や希望を貰いました。

たくさんの方に助けてもらった。
だから私も何かしたい!
能登のために何かできることはないか?

そう思っていた時に、発災6日目に、支援物資をたくさん積んで駆けつけて来てくれた、当法人代表理事中村詩織が

「レスキューキッチンカーで、まずは炊き出しに行こう!温かく栄養満点のご飯を届けよう!」

そう温かい言葉をかけてくれました。

自分一人の力では何もできないと思っていたので、「一緒にやろう!」という言葉は涙が出るほど嬉しかったです。

その一言から支援活動がスタートしました。

能登のみなさんが笑顔で過ごせるよう、少しでも長くお手伝いを続けていきたいと思っています。

支援活動

たくさんの方にご支援いただき、1月から毎月の炊き出しや支援物資を届けに行っています。。

ご支援、本当にありがとうございます。

炊き出し実施中!
子供たちの給食で「煮込みハンバーグ」を作りました!

毎月800食以上炊き出しで温かいご飯を届けることができています。

被災地の状況やニーズは絶えず変化し、食べたい物も、必要なことも変わっていきます。

本当に必要な人に、必要な物を届けるため、避難所の方や、被災地の方と連絡を取りあって炊き出しのメニューを決めたり、支援物資を用意しています。

地域の方とこまめに連絡を取り、状況を聞いていくこと、それは能登出身である私ができることです。

こちらの写真は4月に撮影したものです。
倒壊してしまった家や、瓦礫の様子は1月とほとんど変わっていません。

断水も続いており、まだまだ日常生活を取り戻せず、皆さんで助け合って支え合って生活しておられます。

どんどん報道も減り、能登に思いを寄せることも少なくなっていますが、私達は、現地に行き、現地の情報をお伝えすることも、大切な役割だと考えています。

そして、震災大国と言われる日本。

いつどこで何が起こるかわかりません。

この活動により、皆さまが災害を自分事として考えるきっかけになれれば幸いです。

備えることから、一人でも多くの方に生き抜いて欲しいです。

最後に

これまでの炊き出しの様子や、現地の様子は次回以降の投稿でお伝えしていきます!

皆さまからの応援が、本当に励みになります。
これからも、よろしくお願いいたします!

自然あふれる、大好きな能登の写真で締めくくります!

海を感じながら過ごせるお気に入りだった場所
海も山も空もキレイな土地